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【中央競馬】フェブラリーS 予想-大川馬天柳-

今年のフェブラリーSは地方馬や芝で活躍している馬など様々な馬が集結しました。また、前哨戦である東海Sや根岸Sの優勝馬は出走せず、今年は特に混戦になりそうです。その中でフェブラリーSを勝利し、今後のダート路線を活躍する馬はどんな馬が出てくるのか楽しみです。

[前哨戦診断]
東海S
勝ち時計: 1:49.2
(前半 36.5 - 後半 36.0 / 1F 12.1)
時計は例年より速く、メンバーレベルも低くはありません。ミドルペースでしたが、比較的ゆったりとしていました。また、今年は京都で行われたため、取捨選択を考えなければなりません。

根岸S
勝ち時計: 1:24.1
(前半 35.8 - 後半 35.8 / 1F 12.1)
メンバーレベルはあまり低くありませんが、時計はかなりかかっていました。ミドルペースでしたが、今年は特に緩やかでした。ここで力を出せなかった馬は見直せるかもしれません。

[出走馬診断(S>A+>A>B>C>D>E>F)]
1枠
1番 イグナイター 推奨度D
先団の競馬で最後までしぶとく粘れるのが特徴であり、前走JBCスプリントでは、JRAでも屈指の強さを誇るリメイクを抑えて勝利を手にしました。前々走、マイルチャンピオンシップ南部杯で2着の実績もあるので距離は問題ありません。また、新馬戦では、フェブラリーSと同じ東京ダート1600mを走り、圧勝しています。前走のように、前半34.4秒-後半37.6秒で上りがかかるハイペース展開になれば、勝機はあるかもしれません。メイセイオペラのようにフェブラリーSを勝って地方(兵庫)の英雄になれるか。

2番 シャンパンカラー 推奨度F
安田記念後、半年以上を経ての出走です。休み明けの上、初ダートかつGⅠ、さらに斤量+4kgで上位争いに加わろうとすることは厳しいと思います。ここは次に繋がるレースができるかどうかです。

2枠
3番 ミックファイア 推奨度D
羽田盃、東京ダービーで圧勝し、ジャパンダートダービーでも中央馬を寄せ付けず快勝、南関東三冠を見事に達成しました。ダービーグランプリでは、初輸送でしたが、ここでも着差をつけての勝利でした。しかしその後、カイ食いが細くなることもあり、体調面に不安を掲げました。東京大賞典では、ウシュバテソーロなど強いメンバーが揃ったこともあり、8着と苦戦しました。今回は中央GⅠでの挑戦で久々の距離短縮ですが、今までのレースのラップを見ると、対応はできると思います。今回もメンバーは揃っていますが、芝スタートの対応と調子次第だと思います。この馬も大井の英雄になれるか注目です。

4番 ドゥラエレーデ 推奨度A
ダートでは、[1-1-2-0]と複勝圏を外しておらず、GⅠでも好走しています。また、冬の季節も合っており、こちらも複勝圏を外しておりません。初めてのマイルになりますが、前走のラップを見る限りでは対応できると思います。ムルザバエフ騎手が継続騎乗することも心強いです。ダートでもGⅠを獲り、パンサラッサに次ぐ芝ダート二刀流GⅠ馬になれるか注目です。

3枠
5番 オメガギネス 推奨度B
5戦出走し、連対は外しておらず、能力の高さはあります。不良馬場でしたが、グリーンCCで勝利しており、ラップタイムも申し分ないと思います。重賞ではまだ勝ちきれていませんので、GⅠで勝ち切れるかどうか懸念材料もあります。また、今回は前走と斤量が2kg増えますので、立ち回りと能力でどこまでいけるかです。

6番 カラテ 推奨度D
ダートは未勝利戦で2回経験していますが、いずれも大敗しています。母父の血統によりダートは合わなくはないと思いますが、8歳になってさすがに難しさはあると思います。ただ、新潟芝2000mの重賞で勝利しているように、ワンターンで直線の長いコースは合っており、この馬にとって東京ダートマイルは合っていると思います。面白い存在になりそうですが、スローに流れたほうが浮上しやすいと思います。展開次第です。

4枠
7番 ガイアフォース 推奨度D
こちらもダートは初挑戦です。母父の血統により、ダートは走れるでしょう。マイルは安田記念も経験しており、4着と健闘していました。あとはどこまでいけるかです。

8番 セキフウ 推奨度C
近5走は全てのレースにおいて上り3F3位以内と末脚を堅実に使えています。しかし、近3走では複勝圏に届いておらず、ムラがあります。ゲートに課題があり、出遅れると後ろからの競馬で結果、届かないということが起こります。発馬しだいですが、少し前に位置取れるようになると面白いです。

5枠
9番 ペプチドナイル 推奨度E
OP(L)では3勝していますが、重賞ではなかなか勝ちきれていません。また、今回は初マイルですが、短いかもしれません。勝ったレースを見る限り、上りも少しかかったほうがよさそうです。重賞で複勝圏内未経験の中、どこまでいけるかです。

10番 タガノビューティー 推奨度C
前走は出遅れとスローペース展開に泣き、大敗しました。出遅れてもペースが流れれば、武蔵野Sのように後ろから一気に差すことは可能です。東京ダートマイルはよく使われており、数々の実績を残してきています。ペースと立ち回りが鍵になりますが、ここでも一気に差して来てもおかしくありません。

6枠
11番 キングズソード 推奨度C
「2勝クラス」レースの2着から着実に力がつき始め、オープン入り後のアンタレスSでは重賞初挑戦にして3着好走しました。その後のOPレースで2連勝し、JBCクラシックは、ダートの名馬テーオーケインズやメイショウハリオを抑えて勝利しました。前走東京大賞典では、世界でも活躍しているウシュバテソーロに敵わず、5着と敗れてしまいましたが、実力はトップレベルまで身についています。ただし、左回りでは出走数が少ない上、結果もまだ出ておりません。したがって、立ち回り次第になるでしょう。

12番 スピーディキック 推奨度F
地方馬2年連続の参戦です。昨年と同じ東京シンデレラマイルからのローテですが、前回の東京シンデレラマイルのように圧勝ではなく、今回は辛勝でした。昨年のフェブラリーS後も交流重賞に出走し続けましたが、結果が出たのはスパーキングレディーカップの2着のみで苦戦気味でした。今回もメンバーが揃う中、どこまでいけるかです。

7枠
13番 レッドルゼル 推奨度A
昨年のフェブラリーS2着馬です。最速の上りでレモンポップに0.2秒差まで迫りました。その後、ドバイを経て武蔵野Sでは3着好走。昨年は3戦のみでしたが、力の衰えは感じません。フェブラリーSのペースは3度経験していますので、超スローなどの特殊展開にならない限り4度目の正直はあるかもしれません。

14番 ウィルソンテソーロ 推奨度B
前走東京大賞典では、逃げて最後、ウシュバテソーロに捕まるが、0.1秒差の2着。前々走チャンピオンズCは出遅れながらも最後は鋭い脚を使って、レモンポップに0.2秒差まで迫っての2着。脚質は先行タイプかもしれませんが、立ち回り次第で自在に位置取ることは可能です。また、前走東京大賞典のラップタイムを見る限りでは、マイルのペースについてくることは可能だと思います。残念なのは、乗り替わりがあることです。原×テソーロの相性はよく、人気薄でも原騎手はテソーロ族を上位に導いてきました。テン乗りで松山×テソーロに替わり、どこまでいけるかが注目です。

8枠
15番 ドンフランキー 推奨度B
プロキオンSや東京盃など、ダート短距離路線で活躍しています。今回、4F延長の初マイル挑戦で距離不安もありますが、1800mを経験しており、そこまで気にすることはないかもしれません。プロキオンSでは、前半33秒台のハイペースですが、逃げて上り3F3位で押し切り勝ち。ペース対応も可能だと思います。骨折明けですが、何より600kg近くある馬体はスタミナ豊富なイメージがあり、今回も逃げてどこまで踏ん張れるか次第ですが、押し切ってGⅠ制覇しそうな気配はあります。

16番 アルファマム 推奨度D
5走連続上り3F1位。ダート最高上り3Fは34.7秒でメンバートップレベルです。また、近5走上り3F平均は35.0秒で近5走全てダートに出走したメンバーの中ではトップです。末脚は堅実で、ペースが速くなれば、上位争いに加わる可能性はあります。しかし、前走根岸Sはペースが流れず、後方でもがく結果になりました。また、今回初のマイルです。マジェスティックウォリアー産駒の実績と母の実績を見る限りでは、問題なさそうに思えますが、初距離をどう対応するかも鍵になります。砂の女傑誕生なるか。

[予想]
◎レッドルゼル
○ドゥラエレーデ
▲ドンフランキー
△ウィルソンテソーロ
△オメガギネス

本来、本命はウィルソンテソーロにする予定でした。JRA重賞の勝利はないですが、チャンピオンズCではレモンポップを0.2秒差まで迫り、東京大賞典ではウシュバテソーロに捕まるも、0.1秒差まで粘っていました。現役ダート2強と渡り合える強さを持ち今回のメンバーの中では実力トップと言ってもよいでしょう。しかし、いずれもその時は原騎手の鞍上で発揮できた結果であり、今回乗り替わりでも近2走のような走りができるかが鍵になります。したがって、今回は連下にしました。
オメガギネスは重賞でも好走し、これまで連対を外していません。しかし、重賞は勝ち切れていないことも事実です。また、今回ルメール騎手に乗り替わることも心強いですが、斤量が2kg増えることでこれまでのような走りができるかが鍵です。
ドンフランキーは骨折明けですが、600kg近くある馬体は走りそうなイメージが強いです。プロキオンSでハイペースラップでの押し切りは今回のレースでも対応できそうだと思います。マイルGⅠ挑戦でどこまで踏ん張れるかになりますが、押し切りも可能だと思います。したがって、単穴にしました。
レッドルゼルとドゥラエレーデでどちらを本命にするか迷いました。ドゥラエレーデはダートでは[1-1-2-0]という実績があります。チャンピオンズCや東京大賞典でも3着と好走しました。JRAのダート重賞勝利はありませんが、ムルザバエフ騎手の継続騎乗は心強く、ここでも好走することはほぼ間違えないでしょう。ですが、ここは敢えての対抗です。
本命はレッドルゼルにしました。8歳馬ですが、これまでのレースを見ても衰えは感じません。昨年のフェブラリーS2着馬であり、レモンポップの0.2秒差まで迫っています。前走武蔵野Sの上り3Fを見ても堅実な末脚は健在だと見ています。また、JRA重賞勝利実績のある一頭であることも後押しできるでしょう。さらに、血統では父がミスタープロスペクターであり、ストームバードの血統を持っていますので血統的有利もあります。乗り替わりですが、過去に乗り慣れている北村騎手ですので、ここで4度目の正直はあってもよいと思います。

[穴]
☆1 キングズソード
☆2 タガノビューティー
☆3 セキフウ

キングズソードはOPレースを連勝した後、JBCクラシックでも帝王と名将を抑え、勝利しました。東京大賞典では5着でしたが、チャンピオンズCのウィルソンテソーロのように見限るには早いかもしれません。今回、ワンターンでどこまでいけるかが鍵です。
タガノビューティーは前走不向きな展開で不発に終わりました。今回も展開次第ですが、流れれば浮上は可能です。
セキフウは発馬と位置取り次第で浮上する可能性はあります。

その他、印をつけませんでしたが、パドック次第でイグナイター、ミックファイア、ガイアフォース、カラテ、アルファマムを加えるでしょう。特に、カラテはワンターンの直線の長い馬場で好走しますので、これまで以上に状態が良ければ、大穴をぶち開ける存在になると思います。

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