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【中央競馬】重賞ピックアップ-セントウルS&京成杯AH・展望--大川馬天柳-

今週から、下半期が本格的に始まります。本題に入る前に余談ですが、下半期というと1年の後半のことを言いますので、秋競馬は1年のくくりの中では、後半戦になります。自分も昨日までそのように思っていました。しかし、2歳戦や日本ダービーが行われる時期を考えると、実は秋競馬は前半戦になるのではないかと考えます。例えるのであれば、欧米の大学の学期システムです。欧米の大学は9月に新学期が始まり、ほとんどの大学では前期(秋学期)と後期(春学期)を経て6月に終了し、夏休みに入ります。競馬にも今の例とよく似ています(もちろん、歴史上、西洋や欧米の競馬に倣っているところもありますが)。秋になれば、菊花賞や秋華賞のクラシックレースがありますが、天皇賞(秋)やジャパンカップなど、3歳馬も古馬のレースに出ることができます。また、2歳馬にとっては、前半で2歳最強を決め、翌年の後半の日本ダービーやオークスで真の世代最強を決めるのです。したがって、今後は秋競馬を前半戦、春競馬を後半戦として考えていきたいと思います。これも競馬の楽しみ方の1つだと考えます。
さて、余談が長くなりましたが、改めて今週から前半戦が始まります。ですが、サマーシリーズは今週も続きます。今週はセントウルSと京成杯AHがあります。
セントウルSはサマースプリントシリーズの最終戦になります(キーンランドCの展望の時、キーンランドCが最終戦と述べたかもしれません。自身の勘違いです。申し訳ございません)。また、このレースはスプリンターズSの重要な前哨レースに位置づけられています。このレースを出走した馬がスプリンターズSでの活躍が目立つこともあり、GⅡレースとしてレベルの高いスプリントレースになります。昨年まで3年間、中京競馬場にて行われましたが、今年は4年ぶりに阪神競馬場で行われます。このレースでは、1番人気を信頼することができます。中京開催を含め、1番人気だった馬は、7連勝しています。今年も実績等よ分析する必要はありますが、1番人気の馬を信頼してもよいかもしれません。また、前走出走していたレースの傾向としては、北九州記念を中心にサマースプリントシリーズで使われた馬の活躍が目立ちます。サマースプリントシリーズで使われなくても前走がGⅠ、GⅡレースだった馬の好走もあります。勝ち馬傾向としては、5歳以下が中心であり、短距離重賞の勝利実績のある馬がほとんどです。これらの傾向を照らし合わせると、阪急杯を勝利したアグリ、スプリンターズSを制しているピクシーナイト、函館2歳Sで勝利したブトンドールあたりが有力候補になると思います。
京成杯AHはサマーマイルシリーズの最終戦になります。特定のGⅠレースの前哨レースではありませんが、今後のレースを占う1戦になると思います。5歳馬の活躍が目立ちますが、3, 4歳馬も負けていません。時に、7歳以上の馬の激走もあります。ハンデキャップ競走らしく荒れやすい傾向にあります。注目の馬は4頭います。1頭目はアスクコンナモンダです。2勝クラス、3勝クラスを連勝しオープン入りしていますが、馬場は問わない脚が武器です。斤量も有利になると思います。次に、インダストリアです。重賞を含め、中山芝1600mは3戦3勝と合っています。今回は斤量58kgが鍵になります。次に、ソウルラッシュです。前走安田記念は9着でしたが、前々走のマイラーズCでは3着(昨年は1着)と実力はメンバートップクラスだと思います。そのこともあり、斤量は59kg最斤量になりました。最後は、ラインベックです。サマーマイルシリーズに2戦出走しており、米子Sでは2着、関屋記念では3着と結果を残しています。斤量は57kgと少し見込まれましたが、有力馬よりは軽い方ですので、期待はできると思います。
以上、セントウルSと京成杯AHの展望でしたが、今週土曜日は紫苑Sがあります。牝馬クラシックの最後の一冠である秋華賞の前哨レースですが、このレースから秋華賞で活躍する馬が増え、今年からGⅡに格上げされました。より重要な前哨レースになったことで、メンバーレベルも上がってくると思います。紫苑Sも含め、どの馬が勝ち上がってくるか、よく見極めていきたいです。

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