中央競馬

【中央競馬】重賞ピックアップ-有馬記念回顧--大川馬天柳-

暮れの中山レジェンドが復活を遂げた。

[結果]
1着 ドウデュース(○)
2着 スターズオンアース(☆1)
3着 タイトルホルダー(☆2)
4着 ジャスティンパレス(◎)

6着 タスティエーラ(▲)
8着 ソールオリエンス(△)
12着 スルーセブンシーズ(△)

大外のスターズオンアースが好発を決める。内から押してタイトルホルダーがハナを奪った。アイアンバローズは出脚がつかず、中団で控える。番手に好発を決めたスターズオンアース。プラダリアが3番手。ハーパーは好位の外。内にシャフリヤール。少し離れて中団先頭にタスティエーラ。後ろにソールオリエンスとスルーセブンシーズ。後方にドウデュース。最後方にジャスティンパレスが位置取った。ホームストレッチ、16頭が夢を乗せてスタンド前を駆け抜ける。スルーセブンシーズが好位に押し上げる。1000mは1:00.4。1、2コーナーカーブ、タイトルホルダーが引き離す。タイトルホルダーを追うスターズオンアース。向正面、3番手は変わらずプラダリア。好位内にシャフリヤール。外にハーパー。後ろにスルーセブンシーズ。中団後ろの外にタスティエーラ、内にソールオリエンス。後方から3頭目辺りにドウデュース。ジャスティンパレスは未だ最後方。3コーナーカーブ、ジャスティンパレスが進出開始する。4コーナー、タイトルホルダーが5馬身のリードを保つ。外からドウデュースが先団に押し上げる。4コーナーから直線に向かって、ドウデュースが3番手に出る。最終直線、タイトルホルダーが夢に向かって最後の粘りに入る。しかし、内からスターズオンアース、外からドウデュースが襲いかかる。残り200m、タイトルホルダーが懸命に粘る。残り100m、ドウデュースがタイトルホルダーを捕まえに行く。間からはスターズオンアースが追う。少し離れて、シャフリヤール、ジャスティンパレスも追ってくるが、ドウデュース、ドウデュースだ!ドウデュースが差し切って武豊、人馬共に完全復活を果たした!

[短評]
ドウデュースは見事な完全復活を遂げました。レジェンド武豊騎手との人馬共に復活は本当にすばらしいものでした。馬体はマイラー向きかもしれませんが、中長距離での底力は一級品です。そして、ターフを去った天才イクイノックスの最大のライバルはドウデュースだったと思います。正直、武豊騎手鞍上のドウデュースとイクイノックスの本気の勝負を見たかったものです。来年は5歳になりますが、天才の後継として競馬界を沸かしてくれるでしょう。おかえりなさい、ドウデュース、武豊!
スターズオンアースの底力は本当に計り知れないものです。内に入っていたら、勝てていたでしょう。鬼門の大外、見事に覆してくれました。来年、さらに力をつけてGⅠを掴んでほしいです。
ジャスティンパレスは勿体ないレースでした。最後方からの追い上げで届かせるのは厳しかったと思います。しかし、上りを見ると、悲観することはないと思います。来年、どう立て直すか期待です。

[ありがとうタイトルホルダー]
競馬を始めるきっかけとなったタイトルホルダー。宝塚記念で見せた圧巻の走りは目頭が熱くなるものであった。競馬にはこんなにも素晴らしいドラマがあることを彼が教えてくれた。
2020年10月4日、戸崎騎手を背に中山芝1800mで新馬戦に挑んだ。結果は1馬身以上の逃げ切り勝ち、高いポテンシャルを示した。翌年2021年3月7日、弥生賞はタイトルホルダーにとって重賞3戦目であった。シュネルマイスターやダノンザキッドなど、有力馬の出走もあったが、1馬身以上の勝利、クラシック三冠へ勢いをつけた。しかし、皐月賞は2着、日本ダービーは6着と勝利に届かなかった。残す一冠、菊花賞。気合いをつけてハナを切ると、その後は他馬を寄せ付けず、5馬身差の圧勝を遂げた。父ドゥラメンテが獲れなかった最後の一冠をタイトルホルダーが果たした。有馬記念の出走を経て、2022年3月26日、この年の始動は日経賞からであった。最斤量を課されたが、それを諸共せず、逃げ切り勝ち。その勢いのまま、天皇賞(春)では、7馬身差の圧勝。阪神でGⅠ2勝目を挙げた。宝塚記念では、オグリキャップを超える最多得票の19万票を得ての出走。異次元の逃亡者パンサラッサを追走する展開となったが、直線入口でパンサラッサを捕らえ、先頭を駆け抜ける。そのまま押し切って、レコード勝利。「空前絶後の阪神三冠」を手にし、阪神の鬼となった。その後、フランス遠征や2度目の有馬記念を経て、今年3月25日、再び日経賞に臨んだ。59kgを背負うことになったが、8馬身差の大勝を成し遂げた。連覇を懸けた天皇賞(春)では、無念のアクシデントに見舞われたが、秋に向けて立て直しを図る。オールカマーやジャパンCで復調気配を見せ、3度目の有馬記念でラストランを迎えた。最後の100mまで夢を見せ、3着に終わったが、最後までタイトルホルダーらしい走りを見せてくれた。引退を迎え、ターフを去ったが、父ドゥラメンテの希望の星として種牡馬でも活躍するだろう。そして、将来、父が果たせなかった菊花賞を勝ちとったように、タイトルホルダーの仔が有馬記念を制してくれるだろう。多くの競馬ファンに感動を与え、ターフを駆け抜けた名馬は今後に語り継がれるだろう。「その名はタイトルホルダー」ありがとう。お疲れ様でした。

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