中央競馬

【中央競馬】NHKマイルC 展望-大川馬天柳-

キングカメハメハ
父:Kimgmambo
母:マンファス
母父:ラストタイクーン

2003年11月16日、京都芝1800mの新馬戦でデビュー、2着のユニバーサルに半馬身差で勝利を飾りました。エリカ賞で連勝をした後、京成杯で重賞に初挑戦。しかし、逃げ粘るマイネルクロスに追いつけず、さらに勝利馬のフォーカルポイントにも交わされ、3着。生涯において唯一敗れたレースでした。その後、すみれSで勝利し立て直すと、毎日杯で2着のシェルゲームに2馬身以上差をつけて快勝、重賞初勝利を飾りました。その後、NHKマイルCに出走。1番人気に推されましたが、マイルは初距離であったこと、コスモサンビームやメイショウボーラーなどマイル路線で有力馬がいたこともあり、オッズは3.6倍でした。
しかし、最終直線で大外に出すと、坂を上がり切ったところで先頭に抜け出し、そのまま突き放す。最後に追ってきたコスモサンビームと5馬身離して圧勝。1:32.5は当時のレコードタイムでした。その後、日本ダービーでもタフなローテ、タフな展開にもかかわらず2:23.3のレコードタイムで勝利し、変則二冠を手にしました。

「勝ったのは、大王キングカメハメハ!」

夏の休養を経て、神戸新聞杯で秋の初戦を迎え、ここでも勝利を収めました。しかし、次走の天皇賞(秋)をひかえた2週間前に右前浅屈腱炎を発症し、引退を余儀なくされました。
引退後、種牡馬として大いに活躍しました。初年度産駒の1頭であるフィフスペトルが函館2歳Sを制し、産駒JRA重賞初制覇を達成。翌年では、アパパネが阪神JFを、ローズキングダムが朝日杯FSを制し、史上初の同一年での産駒両2歳GⅠ制覇を達成。アパパネはその翌年、史上3頭目の牝馬三冠を達成しました。短距離ではロードカナロアが、ダートではホッコータルマエが産駒としてGⅠレースで活躍しました。その他に、皐月賞、日本ダービーを制したドゥラメンテ、QE2世Cを勝利し、香港を攻略したルーラーシップなど、数多くの優秀な産駒を残しました。残念ながら、2019年8月9日にこの世を去りましたが、産駒の活躍もあり、2021年にはサンデーサイレンス、ディープインパクトに次ぐ、史上3頭目の産駒によるJRA通算2000勝を達成しました。

クラシック三冠の二冠目の競走が始まる前に、3歳マイル王を決めるレースが始まります。若い快速馬が府中に集い、火花を散らすレースを繰り広げます。NHKマイルCは、ペースが速くなりやすく、1F平均で11秒台をこなす力が必要になります。また、重賞レースや東京芝コースの実績も問われ、これらの実績がない馬にとっては厳しいレースになります。
今年のNHKマイルCは、メンバーが揃いました。阪神JFを制したアスコリピチェーノ、朝日杯FSを制したジャンタルマンタル。これら2歳のマイル女王とマイル王がぶつかります。その他に、サウジアラビアRCを2馬身差をつけて制したゴンバデカーブース、復活勝利を狙う東スポ杯2歳S馬シュトラウス、ファルコンSを制した2億円の良血馬ダノンマッキンリー、アーリントンS3着、注目の福永厩舎の馬チャンネルトンネル、アーリントンSを鋭い脚で伸び、ゴール直前で差し切って制したディスペランツァ、シンザン記念を1馬身以上つけて制したノーブルロジャー、3歳マイル王を虎視眈々と狙う、NZT2着馬ボンドガールなど。勝負の行方はいかに。

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