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【中央競馬】重賞ピックアップ-ジャパンC展望--大川馬天柳-

『オールスター第2戦 ジャパンC』

「強い!アーモンドアイ、4冠目のゴール、2分26秒6!物凄いレコードが生まれました!!」

「これが、本来の姿だ!ゴールイン!!やりました2番コントレイル!一筋の、消えない思い出を残して、ターフに別れを告げます。さらば!コントレイル!!」

有馬記念1ヶ月前に行われるもう一つの夢のレース、ジャパンCです。これまでに三冠馬の共演や世界の有力馬の参戦など、多くの豪華レースが繰り広げられました。また、数々のドラマもありました。今年は海外所属馬、海外レースも含め、GⅠ馬8頭出走です。世界最強を始め、今年の三冠牝馬、昨年の二冠牝馬、昨年のダービー馬、阪神の鬼、ロンシャン巧者、海外GⅠ二刀流、昨年覇者。豪華メンバーが揃いました。今年はどんなドラマが待ち受けているのでしょうか。

[注目馬]
「現役世界最強の挑戦、大願成就なるか」
昨年の天皇賞(秋)から海外を含めGⅠレース5連勝中のイクイノックスが今年の目標とされるジャパンCに挑みます。前走の天皇賞(秋)では、ワールドレコードで勝利し、天覧競馬で現役世界最強の風格を見せました。今まで、調教師や厩務員たちが大事に大事に仕上げてきたからこそ、イクイノックスの今があると思います。また、今までのレースを振り返ると、イクイノックスはまるで天から宿命を受けていたかのように思えます。ひょっとすると、イクイノックスを受け持った調教師や厩務員たちの宿命かもしれません。思えば、皐月賞や日本ダービーでフルゲート18番であったことは、偶然ではなかったかもしれません。言い換えれば、皐月賞や日本ダービーの2着がイクイノックスにとって大きな意味があると考えます。もし、イクイノックスが皐月賞や日本ダービーに勝利していたら、9頭目の三冠馬誕生の期待があったでしょう。もし、皐月賞で負けても、日本ダービーで勝っていたら、凱旋門賞への期待があったでしょう。しかし、虚弱体質傾向にあるイクイノックスにとって芝3000mレースやロンシャンの重馬場はかなりタフであったかもしれません。もし、菊花賞や凱旋門賞に出走していたら、今のイクイノックスはなかったと思います。だからこそ、イクイノックスにとって唯一の弱点といえるフルゲート18番は今のイクイノックスを守るための運命ではなかったでしょうか。こうして天皇陛下にまみえたのも、きっと大願成就の後押しになっただろうと考えています。このようなことが偶然であったとしても、現役世界最強であることは事実です。今回の相手はドウデュースだけではなく、リバティアイランドやスターズオンアースも参戦します。フランスから参戦のイレジンも馬券は1度しか外したことがない実力馬です。世界最強であっても一筋縄ではいかないと思います。ここでも現役世界最強馬としての走りを見せられるか注目です。

「三冠牝馬、世界最強馬に挑む」
今年の秋、史上7頭目の牝馬三冠に輝いたリバティアイランドが参戦します。この馬も振り返れば、阪神JFからGⅠを4連勝しています。オークスでは、着差1.0秒の圧勝でした。勝ち時計も2:23.1と日本ダービーに申し分ない時計です。ここでもイクイノックスに負けない圧倒的な強さを発揮すると思います。これまで、三冠牝馬が活躍してきたレースでリバティアイランドもそれに続くことができるか注目です。

「意地を見せる昨年の二冠牝馬」
しかし、スターズオンアースも侮れません。この馬もオークスで快勝し、二冠達成。勝ち時計も2:23.9とリバティアイランドの時計とあまり変わりません。ラップタイムもジャパンCに合っていると思います。一頓挫あってどこまで仕上げられるかが鍵ですが、牝馬二冠としての意地を見せるでしょう。

「ダービー馬としてのプライド、東京芝2400mでリベンジなるか」
前走天皇賞(秋)で7着であったドウデュースもジャパンCに参戦します。イクイノックスとのレースはこれが2戦目になります。そして、今回は日本ダービーでレコードを出した舞台、東京芝2400mでの勝負です。残念ながら、武豊騎手は先月の怪我が長引き、騎乗できませんが、ドウデュースはイクイノックスのライバルとして、きっと最高な舞台にしてくれるでしょう。

その他に阪神GⅠ3勝のタイトルホルダー、芝、ダートで海外GⅠを獲ったパンサラッサ、これら2頭の逃げにも注目です。続いて、フランスより馬券を外したことは1度しかないイレジン、昨年の覇者ヴェラアズール。

[コース]
東京コースは3、4コーナーが緩やかな造りになっているため、4Fからロンスパ戦になることも少なくありません。それより前のところから加速してそのまま止まらないケースもあります。したがって、ラップタイムを見るときは、4F-3F区間のラップを見て、ロンスパ戦に対応できるかチェックするとよいかもしれません。特に、今回は圧倒的逃げ馬が2頭いますので、かなり流れつつ早い段階でのスパートがかかるのではないかと予想しています。

[データ]
今回の舞台は東京芝2400mであり、非常にレベルの高いレースになります。したがって、日本ダービーやオークスで3着以内の実績の有無で明暗が分かれると言ってもよいでしょう。日本ダービーやオークスで3着以内の実績がなくても、過去にジャパンCに出走していて3着以内の実績があると有利です。また、JRAの芝2400m以上のGⅡレースを上位人気で勝利している馬も活躍しています。やはり、高いレベルのレースで活躍するためには、GⅠレースで勝利経験があると安心です。

[血統]
1着馬を見ると、父ディープを中心としたサンデー系×母父Kingmamboを中心としたミスプロ系が際立っています。父ミスプロ系×母父サンデー系も活躍しています。父か母父のどちらかにサンデー系かミスプロ系の血をもつ馬が強い傾向にあります。

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