中央競馬

【中央競馬】皐月賞 展望-大川馬天柳-

ドゥラメンテ
父:キングカメハメハ
母:アドマイヤグルーヴ
母父:サンデーサイレンス

2014年10月12日、東京でデビューしました。新馬勝利の期待を寄せられ、オッズは1.4倍でした。しかし、スタートは出脚がつかず、後ろからの競馬に。最終直線でも中団の外で追っていきますが、前が止まらない展開で、先に抜け出したラブユアマンに勝利を譲ってしまいました。およそ1ヶ月後、新馬戦と同じ東京芝1800mで未勝利戦に臨みました。スタートは若干アオる姿勢を見せましたが、出脚がつき好位先団に位置取りました。最終直線では荒れた内を通ることになりましたが、脚を使ってしっかりと伸び、終わってみれば6馬身差の勝利でした。その後、セントポーリア賞で連勝し、共同通信杯で初の重賞戦に臨みました。ここでもオッズ1.8倍の高評価でしたが、リアルスティールに一歩届かず、2着でした。
東京芝1800mを4戦連続出走後、皐月賞に挑みました。1番人気は弥生賞まで無傷の3連勝中のサトノクラウン、2番人気に共同通信杯を勝利したリアルスティール、ドゥラメンテはこれら2頭に次ぐ3番人気でした。スタートは新馬戦のように出脚がつかず、後方からの競馬になりました。4コーナーで斜行をするも、立て直して追い込みへ、鋭い脚を使って一気に前を飲み込み、リアルスティールを1馬身半をつけて勝利、クラシック一冠目を手にしました。鞍上のミルコ・デムーロ騎手にとってもJRAの通年騎手免許取得後の皐月賞勝利で、特別なものになりました。その後、東京優駿でも勝利をし、三冠達成の期待がかかりましたが、放牧中に骨折が判明、長期の治療やリハビリにより菊の舞台を断念せざるを得ませんでした。
翌年、中山記念で復帰、オッズ2.1倍の1番人気に推され、人気に応えるように勝利し、復活を果たしました。その後、ドバイシーマクラシックに出走して2着、宝塚記念にも出走し、オッズ1.9倍の1番人気に推されましたが、前にいたマリアライトを交わせず、2着でした。レース直後、左前肢跛行を起こし、後日の診断で複数の靭帯や腱の損傷で競走能力喪失が下され、引退することになりました。
引退後は種牡馬として大いに活躍しました。2021年では、ドゥラメンテが出走を果たせなかった菊花賞をタイトルホルダーが制しました。2022年では、スターズオンアースが牝馬二冠を獲得、秋華賞は3着でしたが、その後のGⅠレースでも活躍をしています。2023年では、リバティアイランドが牝馬三冠を達成しました。砂の舞台では、ヴァレーデラルナやアイコンテーラーがそれぞ年違いでJBCレディスクラシックを制しています。その他、ホープフルS馬のドゥラエレーデ、NHKマイルカップを制したシャンパンカラー、2023年菊花賞馬ドゥレッツァなど、多くの産駒が活躍しています。昨年2023年では、長年ディープインパクトが守ってきたリーディングサイアーを獲得しました。
残念ながら、ドゥラメンテは急性大腸炎により2021年8月31日に天国へ旅立ちました。同年10月、タイトルホルダーが菊花賞を勝利しましたが、見届けることはできませんでした。現在、タイトルホルダーは引退し、ドゥラメンテの後継として種牡馬として活躍するでしょう。

桜花賞が終わり、今週は皐月賞です。クラシック三冠の一冠目であり、「最も速い馬」が勝つと言われています。事実、皐月賞はペースが速く流れる傾向にあり、2000m未満の速いペースを経験してない馬にとっては苦戦してしまいます。また、過去10年において優勝馬は全て前走の重賞クラスのレースで連対以内に入っています。特に、ほとんどの優勝馬が0.2秒以上の着差をつけて勝利しています。

7戦目で重賞初勝利を遂げたコスモキュランダ、共同通信杯で朝日杯FS馬ジャンタルマンタルを0.2秒差で勝利したジャスティンミラノ、凱旋門賞馬ソットサスの全弟でホープフルS、弥生賞2着のシンエンペラー、毎日杯勝差1.0秒圧勝のメイショウタバル、今回は紅一点の出走、ホープフルSで牡馬をおさえて勝利したレガレイラなど一冠目を手にするのはどの馬でしょうか。

-中央競馬