今週から新潟開催が始まります。そして、夏の新潟といえば、アイビスSDです。このレースは唯一の直線1000mで行われる重賞レースです。知っての通り、直線1000mのレースでは、馬場状態が内側より外側のほうがよく、発馬直後、馬は外側を狙って走ります。最近では、内側を走って一発を狙う馬も見られるようになりました。今週は開幕週ですので、もしかすると内側で走る馬の好走も見られるかもしれません。ですが、やはり外側のほうが走りやすいこともあり、外枠有利なのは変わらないと思います。また、脚質では逃げ・先行が有利です。このレースでは、逃げた馬の複勝率が62.5%と高く、逃げるが勝ちと言ってもよいほどでしょう。もちろん、脚質が差し・追込の馬も鋭い脚で来ることもありますが、道中囲まれてしまえば、致命的です。もし、逃げる馬が外枠に入ったら、近走の結果はどうであれ、思い切って買ってみるとよいかもしれません。
前走レースでは、韋駄天S組の活躍が目立ちます。また、韋駄天Sで3着以内に入った後、別のレースに出走してこのレースに出走した馬も好走が目立ちます。その他では、CBC賞等のGⅢ組の活躍もありますが、実は現段階の登録でGⅢ組はオールアットワンスのみ、しかも昨年のアイビスSDから休み明けの臨戦になります。重賞組で他に出走予定の馬はジャングロですが、この馬も昨年のNHKマイル以来、1年以上あけての臨戦です。ただ、1年以上あいているとはいえ、1600mからの距離短縮は過去10年で馬券に入っておらず、不安があります。
さらに、今回の出走メンバーを見ますと、前走1着の馬が1頭もいません。これらを踏まえて、今回のメンバー構成は珍しいかもしれません。
注目の馬はトキメキです。前走、韋駄天Sは残り200mを過ぎたところで先頭に立つも、仕掛けが早すぎて2頭に交わされ、3着でした。今回も枠順や展開が鍵になりますが、しっかりと折り合えば、巻き返しは可能だと思います。
レース傾向で、勝利条件を当てはめるとスティクスが一番当てはまると思います。このレースでもう1つ押さえておくことは、父が非サンデーサイレンス系で母父がサンデーサイレンス系の馬が活躍していることです。また、年齢を見ますと5歳馬が、性別を見ますと牝馬が活躍しています。スティクスは前走韋駄天Sで1番人気でしたが、応えられず7着でした。このレースで巻き返しを期待したいところです。
もう1頭注目する馬はファイアダンサーです。前走韋駄天Sは最内枠ながら、2着と好走しました。ただし、その時の背負っていた斤量は51kg、今回は4kg重い55kg背負うので、そこが鍵になると思います。
いずれにしても、全馬において枠順がまず1つの鍵になりますので、よく見極めていきたいです。
【中央競馬】重賞ピックアップ-アイビスSD・展望--大川馬天柳-